告知事項がある物件について│現役営業マンが教えるシリーズ

物件探しをしていると「告知事項あり」という言葉を一度は見かけたことがあると思います。
知識のない方でも良くないイメージをお持ちでしょう。

今回は、事故物件やワケあり物件について解説していきます。

告知事項とは

何かしらの問題がある

告知事項とは、過去に事件や事故が起きた物件、俗にいう「事故物件（訳あり物件）」です。

こういった物件を売買・賃貸する際は、不動産会社から買主や借主に事前に内容を説明することが義務付けられています。

また、人の死だけでなく、雨による浸水やシロアリ被害によって床下が腐敗している、地震や火災による損傷、建物自体にある問題が解消されていないものを事故物件と呼ぶこともあります。

相場より明らかに安い

告知事項ありの物件は、相場より2～3割程安く金額設定をしている場合が多いです。

瑕疵の詳細は不動産会社に問い合わせして聞くのがいいでしょう。

告知事項の種類

心理的瑕疵（自殺や殺人）

殺人事件や死亡事故、自殺などの不審死が発生している物件には生活に影響を与える可能性が高い為、告知義務が生じます。

自然死の場合も死後からの時間経過により、遺体の状態が悪く特殊清掃が発生した場合などでは告知する義務が必須になります。

物理的瑕疵（漏水や土壌汚染）

物理的瑕疵とは、物件が大雨・地震・火災などの影響で受けたダメージが未解消の状態であることを言います。

引っ越し後すぐに修繕でまとまったお金がでていく可能性も想定できます。

物件を購入する契約時には、「物件状況確認書」というものを売主様から交付されます。
そこに記載がない瑕疵が原因で建物自体の維持が難しい状態と判明された場合は、『契約不適合』として責任の追及が可能です。

法的瑕疵（法律に抵触している）

「建築基準法」「消防法」「都市計画法」などが当てはまり、容積率や建ぺい率、防火扉、避難はしごなどが適切に適用・設置されているかです。

環境的瑕疵

周辺に暴力団事務所や宗教団体の施設の有無、異音、騒音の状況なども含めて判断基準としています。
火葬場、ゴミ処理場、下水処理場、発電所、保育園、幼稚園、学校に関しても人によって騒音が気になることがありますので環境的瑕疵になり得る建物となります。

告知事項の説明義務

賃貸の場合は3年間

心理的瑕疵の告知義務期間は、賃貸の場合3年間です。

病気などの自然死の場合も告知義務が発生します。
建物外で発生した事故は告知義務の対象外となります。

売買の場合は必須

売買の場合は、経過期間に関わらず告知義務があります。
入居後に瑕疵が判明した場合は、不動産会社の説明義務違反となり、契約解除や損害賠償請求も可能となります。

不動産会社からの告知事項説明はかなり厳しく取り締まっており、約20年前に起きた事件の事故物件に関して説明を怠り違反になったケースもあります。

自然死の場合は告知義務なし

自殺や不審死以外の自然死の場合は、告知義務がありません。
階段からの転落死や浴槽での溺死などに関しても、すぐに病院に搬送され死亡確認となった場合も告知する義務はなくなります。

ただ、自然死の場合で時間が経過してからの発見や特殊清掃が必要になる状態で発見された時は告知が必須になります。

事故物件のメリット

価格が安い

事故物件は避けられがちな傾向にあるため需要が低く、売買金額や家賃が相場よりも低く取引されています。

生活費を抑えたい方は、事故物件を狙う方もいます。

リフォームしているケースが多い

死亡事故など心理的瑕疵物件の場合、痕跡を消すためにリフォームしている物件が多いです。

事故物件のデメリット

ストレスを感じる場合がある

売主、貸主から予め告知されているので、事故物件として理解していますが、実際に住んでみると気になってしまう方も多くいます。

売却するのが難しい

売却する際は、購入時に説明があったように次の買主に告知義務があります。

自分は購入時に問題ないと判断した心理的瑕疵でも、他人からすれば購入を躊躇するほど重大な瑕疵と捉えられてしまう場合も多いです。

売れなければ、その間も固定資産税や管理費がかかります。

まとめ

「告知事項あり」の物件の多くは、人の死に関わる事故物件です。

売主・貸主は買主・借主に対し、その事実を告知しなければなりません。

心理的瑕疵の“程度”によって、「これぐらいなら告知しなくても大丈夫」と自己判断するのは非常に危険です。
契約後に瑕疵の事実が発覚した場合、損害賠償請求を受けたり、契約解除となってしまったりする可能性があります。

事故物件は、価格が落ちやすく、売れやすさも大きく損なわれます。TOANETでは、事故物件の取引も過去に多数行ってきています。

売却時、購入時にご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

神戸でマンションを探すなら、是非マンション購入カウンターをご活用ください。

　　

投稿者プロフィール

宮脇 平営業

前職は、不動産とは全く関係のない業界で働いていました。　不動産業に従事する父の影響もあり、またお客様の一大イベントである「マイホームの購入」にお立合いしたいと思い不動産業界に転職致しました。
不動産の知識としてはまだまだ勉強中の身です。 ですが、お客様一人ひとりに誠心誠意、情熱と丁寧さを持って接する気持ちだけは誰にも負けません。 気軽に声がけできる、安心できる不動産パートーナーになるまで、日々邁進致します。
お客様にとって住宅購入は、「一生の記憶」に残る経験です。 そんな人生の一大イベントを通じて、お客様に幸福をご提案できる、「宮脇さんから買って良かった」と思ってもらえるそんな営業マンになり、その後も不動産の相談者として一生のお付き合いができればと思います。

最新の投稿

• 現役営業マンシリーズ2023年6月19日初心者必見！不動産投資のメリットとリスク│現役営業マンが教えるシリーズ
• 現役営業マンシリーズ2023年5月20日告知事項がある物件について│現役営業マンが教えるシリーズ
• 現役営業マンシリーズ2023年4月14日海外在住の場合の不動産売却について│現役営業マンが教えるシリーズ
• 現役営業マンシリーズ2023年3月10日すまい給付金について│現役営業マンが教えるシリーズ