固都税とは、「固定資産税」と「都市計画税」の略称です。
不動産を所有していると納税の義務があります。固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に課税されるため、その年の途中に不動産を売却してもお金は戻ってきません。
今回は、不動産売買が成立した際の固都税(固定資産税・都市計画税)の清算方法について解説します。
固定資産税とは
毎年、市町村に納める地方税の一つで、その年の1月1日時点で、土地・家屋・償却資産など課税対象となる固定資産を所有する人が納めます。
建物部分、土地部分どちらにも課税されます。
基本的に建物は月日が経つたび劣化する為、年々評価は下がります。
土地は再開発や駅の新設などで上がる場合もあり、一定ではありません。
固定資産税=課税標準額×1.4%が一般的ですが、地方税の為、自治体によって差があります。
支払い方法は、毎年5月~6月ごろに納税通知書が送付され、一括または年4回に分けて納付します。
都市計画税とは
その年の1月1日時点に市街化区域内に土地・建物を所有している人が納める税金で地方税(市町村税)です。
固定資産税と一緒に5月〜6月頃に役所から送られてくる納税通知書によって納めます。
固定資産税同様、一括または年4回に分けて納付します。
固定資産税と都市計画税の違い
大きな違いは、固定資産税は市街化区域かどうかに関わらず、土地・家屋・償却資産の所有者に対し課税されるのに対し、都市計画税は市街化区域内に土地・建物を所有している人に課税されます。また、償却資産には課税されません。
固都税の計算方法
引渡完了日を基準にし、引渡完了日前日までの分を売主負担、引渡完了日の日からは買主が負担します。
例えば、2022年7月17日に不動産売買契約を行ったとします。この不動産売買契約における引渡日が2022年8月31日の場合、8月30日までは売主の負担、8月31日以降は買主の負担ということになりますが、1月1日時点の所有者にその年の請求が来るので日割計算をします。
関西では、4月1日が固定資産税・都市計画税の清算起算日になり次の年の3月31日までが1サイクルです。関東では、清算起算日が1月1日です。
それぞれの負担額については、年税額を365日で日割計算します。
関西エリアで8月31日が引渡し日、固都税年税額が15万円の場合の計算方法は以下の通りです。
売主負担
①4月1日〜8月30日 = 152日
②15万円 × 152日/365日 = 62,466円
買主負担
①8月31日〜3月31日 = 213日
②15万円 × 213日/365日 = 87,534円
固都税の清算方法
清算方法は次の3つの方法があります。
①納税通知書が届くまで清算を延期する(届いてから精算する)
②前年度の税額をもとに仮清算して、納税通知書が届いた時に金額が異なっていれば再清算する
③前年度の税額をもとに清算する(再清算しない)
どの方法で清算するかは、あらかじめ決めておきます。
固定資産税の清算金には消費税がかかる場合がある
売主・買主双方が個人である個人間取引の場合は、消費税はかかりませんが売主が課税業者の場合、建物部分に消費税が課せられます。
建物部分の固定資産税の清算金は、この建物の売上代金として見なされるため消費税の課税対象となります。
例えば、課税業者から購入した建物部分の代金が1,500万円で建物の固定資産税清算金が15万円だった場合、1,500万円に15万円をプラスした1,515万円に消費税が課せられるため、建物部分の代金の支払い総額は1,515万円×1.1=1,666万5,000円になります。固定資産税清算金分の消費税額は1万5,000円です。
まとめ
固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日の時点で不動産を所有している人に課せられます。
1年の途中で物件を売却した場合でも売主が1年分の税金を納税する必要があります。
売主・買主平等にするため、引渡し日の前日までを売主負担、引渡し日以降は買主負担にするように精算するのが一般的です。
「起算日」をいつにするのかによって、精算金の計算方法が異なるので、買主と売主が合意した内容をしっかりと事前に把握しましょう。
固定資産税の精算は法律上のルールではありません。
精算金は売買代金の一部とみなされ、確定申告では固定資産税等精算金を売買代金に加算します。
固定資産税の精算は不動産取引では一般的な慣習ですが、契約書に明示しておかないと後から請求するのは難しくなります。
固定資産税の精算を忘れてしまう、いいかげんな不動産会社もあるので注意してください。
不動産取引は、売買代金以外にも様々な諸費用が発生するので、説明が丁寧で、信用のある不動産会社を選びましょう。
かかる諸費用については、不動産購入時の諸費用で解説していますので、是非そちらもご覧ください。
神戸でマンションを探すなら、是非マンション購入カウンターをご活用ください。
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不動産の知識としてはまだまだ勉強中の身です。 ですが、お客様一人ひとりに誠心誠意、情熱と丁寧さを持って接する気持ちだけは誰にも負けません。 気軽に声がけできる、安心できる不動産パートーナーになるまで、日々邁進致します。
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